児童書、ミュージカル『バウムクーヘンとヒロシマ』。自主制作の『カール・ユーハイムさんのこと』、似島独逸俘虜収容所にまつわる絵をまとめました。
巣山ひろみさんの児童書『バウムクーヘンとヒロシマ -ドイツ人捕虜ユーハイムの物語-』の装画と挿絵を描きました。題字や装丁は村松道代さんです。(発行:くもん出版)
この本は第68回産経児童出版文化賞の産経新聞社賞をいただきました。
【装画と挿絵】スライドショー
※『仕事2020』では一覧表示しています。
【私も焼きました】 最高に美味しかったです
ASPイッツフォーリーズによるミュージカル『バウムクーヘンとヒロシマ』。児童書を原作とし、2023年3月26日から30日、俳優座劇場で初公演が行われました。とても素晴らしい舞台でした。
私は原作の絵を担当したご縁で、タイトルロゴ、チラシポスターの絵、プログラム冊子の似島ガイド(絵地図)、Tシャツの絵を担当しました。
子どもから大人まで、きっとこれからも長く愛される作品だと思います。ミュージカルサイトもぜひご覧ください。
▲ミュージカルの舞台、似島の絵地図を描きました。
似島は瀬戸内に浮かぶ小さな島。自然豊かで釣りや登山、サイクリング、マリンスポーツなどが楽しめます。
東海岸には日清戦争で陸軍の検疫所が置かれます。また日独戦争の時にはドイツ俘虜収容所が併設され、終戦後ここでカール・ユーハイムがバウムクーヘンがつくり、広島県物産陳列館(現在の原爆ドーム)で販売しました。
また広島市に原爆が投下された時は、臨時の野戦病院となりました。医師や看護師、島民の人たちの懸命の救護も虚しく、多くの被爆者がこの島で亡くなりました。亡骸は火葬が追いつかず埋められ、後年、発掘作業が行われますが、今もまだこの地に眠っている遺骨もあると考えられています。発掘の地には慰霊碑や美しい花々で彩られた慰霊の広場、似島平和資料館があり、戦争の傷みと平和の大切さを今に伝えています。
※絵地図のパーツは仕事(年代順)の2023年に掲載。
【ミュージカルの様子】 あらすじを知りたくない人は見るのをガマン
第一次世界大戦が終わり、1919年1月26日。広島高等師範学校のグラウンドで、似島独逸俘虜収容所のドイツ兵(似島イレブン)と、高等師範学校など広島の学生たちとのサッカーの試合が行われました。日本初といえるサッカーの国際親善試合です。
結果はドイツの圧勝! 刺激を受けた広島の学生はその後、ボートを漕いで似島にわたり、ドイツ兵からサッカーを教わったといわれています。そしてそのテクニックがやがて西日本一円に広がっていったというお話が私は好きです。
左のドイツ人男性はフーゴー・クライバー。帰国後、サッカークラブ「S.Vヴァンバイル」を結成しました。
絵は2023年制作。
〈参考資料〉
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